柳美里『オンエア』にハマってしまいました。今年8冊目、わくわく胸躍る作品でした。
本の内容は、運命に挑んだ女たちができることは、ただ濁流に呑み込まれるだけ・・・。
柳美里だから書けた本格「女子アナ」小説。
不倫、裏切り、自殺、ライバル登場、決定的なスキャンダルを抱えた女子アナたちの運命は?
そしてある日迎えた決定的なスキャンダル。
徹底した取材を通じて描ききった、フィクションでしか書けない彼女たちの真実が・・・。
読み始めたときの印象はエロい、軽い、浅いのゴシップ系の本だと思っちまいました。
だからスラスラと読み進んでいくんだけど、その軽薄さが最初は嫌いでした。わざわざ上巻と
下巻に分ける必要もないってね。
でも、下巻に入ったころだったと思うけど軽薄だった印象がどんどん深まって、登場人物がみ
んなキラキラしてくるんだよね、魅力的で、軽薄だと感じさせていた部分が実は濃厚な序章だ
ったことに気付く。愛だね。僕はこの本の成熟さを思い知る。
ワケもわからず、表紙に向かっておもしろい、おもしろいぞ、と話しかけた人も多いはず。
題材はミーハーなのに、その展開力とかに上手だなって感心してしまう作品でした。
ドラマ化とかしそうな作品だけど性描写が多いんでね。
柳美里、おかわり希望します。3連敗を阻止してくれてありがとうございました。
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