本日は本当に怒っている、覚悟しなはれ!
傘を置き忘れたら自分が損をして、その傘を処分する人に迷惑がかかる、そんな簡単な
ことだと思って傘を置き忘れる老若男女、
おまんら、許さんぜよっ!!!これは実録である。
雨上がりの某銀行のATMコーナーで、僕は次の順番を待っていた。ガラス越しにATMを
操作しているご婦人が見えた。遅いぞこの野郎っ!僕のココロの声だ。
そんな悠長なご婦人がATMから出ようとして、自動ドアが開いたとき、僕は見てしまったのだ。
ATMの横に置かれた傘を。ご婦人に忘れ去られようとしている傘を。
すぐに僕はご婦人に声を掛けた。『あの・・・・・・・・・』、しかし、これ以上言葉にはならなかった。
声を掛けた際に振り向いたご婦人の手元には折り畳み傘が握られていて、、、、、
ってことはあの置き忘れられた傘はご婦人のものじゃなくて、そんなのわかっているのに
『傘をお忘れじゃありませんか?』なんて言えるはずもなく、その場にはあんぐり顔の僕と、
なぜ声を掛けられたのか訝しがるご婦人の奇妙な視線が混在し、
僕はなぜか『いえ、すみません』と謝って、その場を去るご婦人の背中を見つめちゃったのだ。
まだ、それだけなら良かった。
帰り際、僕がATMから出るとおっさんが一人並んでいた。僕は軽く会釈をしてその場を譲る
ように歩き始めた。ATMの外は湿気に満ちた空気が漂っていた。僕はそんな湿気を振り払う
ように歩き始めると、さっきのおっさんが走りながら僕に近寄ってきた。
そして、少し息が切れたおっさんはうれしそうに『忘れものだよ!』と言って僕に傘を差し出した
のだ。どうして僕がその傘を拒むことができるというのだろうか。おっさんの切れた息、何かに
満たされた笑顔、それを否定なんかできず、僕は『ありがとうございます』と素直にその傘を
受け取ったのだ。いや、受け取るしかないじゃないか。
数分後、おっさんがATMから出て行ってから傘を元の場所に戻しに行ったことは言うまでもない。
つまりなんだ、傘を置き忘れることは想像以上におかしな事態を引き起こすと
肝に銘じてもらいたい、そんな感じです。
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