はい、今年15冊目は第7回『このミステリーがすごい!』大賞の大賞作柚木裕子さんの
『臨床真理』です。別名、藤木裕子さんの『臨床真理士』とも言うらしい。
あらすじは、臨床心理士の佐久間美帆は、勤務先の医療機関で藤木司という青年を担当
することになる。司は、同じ福祉施設で暮らしていた少女の自殺を受け入れることができず、
美帆に心を開こうとしなかった。美帆は司の治療のためにも、少女の自殺を調査しようと決
意する。美帆は、かつての同級生で警察官の栗原の協力をえて、福祉施設で何が起こっ
ていたのかを探り始める。しかし、調査が進むにつれ、おぞましい出来事が明らかになる。
賛否両論ある作品です。取材不足は否めず、偏見とかラストの描写も少し興ざめしちまう
かもしれないっすね。ただエンターテイメントとしてはいいと思いますよ。エンディングに岩崎
宏美の『聖母たちのララバイ』とか流れてきそう。だから、そのお気楽さで読むといいのね。
大賞受賞作だからって、ちょっとハードル高くして読んじゃうと失敗するな、B級の良さだよ。
変な部分だけリアリティーを求めちゃうのはいけないと思います。まあこの作品を読んで後
味の悪さを感じる人、多いと思います。賞を取りあげま賞。
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